EMC村の民
~iNarte EMCエンジニアへの道~
EMC規格

電気用品安全法の概要紹介

 

前回「EMCの国際規格と地域規格の代表例」を紹介しましたが、今回は日本の「電気用品安全法」についてご紹介します。

 

日本で電子機器を販売する場合は、日本の法規に適合する必要があります。

EMI試験に関しては「電気用品安全法」での試験が最も一般的です。

適用範囲

電気用品安全法の適用範囲は以下の通りです。

すべての電気製品が法の対象となるわけではなく、電気用品安全法の対象となる「電気用品」については、法第2条において、次のように定義されています。
1 一般用電気工作物(電気事業法 (昭和39年法律第170号)第38条第1項に規定する一般用電気工作物をいう。) の部分となり、又はこれに接続して用いられる機械、器具又は材料であって、政令で定めるもの
2 携帯発電機であって、政令で定めるもの
3 蓄電池であって、政令で定めるもの

 
対象となる電気用品のほとんどは、この1番目の項目に分類されます。一般用電気工作物は、電気事業法で規定されていますが、平たくいえば、一般家庭、電気主任技術者が選任不要の事務所、農事用作業場など、電力会社が供給する交流100ボルト、200ボルトの商用電源に接続される電気工作物をいいます。現在、直流の一般用電気工作物の実績がないことから、直流機器は指定されていません。

PSE Information Center

 

EMI試験に関する基準

EMI試験に関しては「電気用品の安全上の基準を定める省令の解釈について」の「別表第十 (雑音の強さ)」または「別表第十二 国際規格等に準拠した基準」を参照します。

どちらの技術基準を採用するかは、省令に照らして十分な保安水準が達成できる技術基準をもとのに判断することとなっています。

 

別表第十 (雑音の強さ)

別表第十においては、第1章の共通事項の中に電気用品の品目の分類が記載されています。

第 1 章 共通事項
第 2 章 高周波利用機器
第 3 章 ラジオ受信機及びテレビジョン受信機 並びに関連機器等
第 4 章 デジタル技術応用機器
第 5 章 電熱器具、電動力応用機器及び配線器具等
第 6 章 蛍光ランプ
第 7 章 照明器具等
第 8 章 高周波変調器を有する機器
第 9 章 携帯発電機

各省ごとに試験項目や試験方法、限度値が記載されています。

例えば、第5章の「電熱器具、電動力応用機器及び配線器具等」の場合は、「雑音電力」と「雑音端子電圧」の試験が要求されています。

 

別表第十二 国際規格等に準拠した基準

別表十二は国際規格等に準拠した基準として、CISPR規格を基準としています。

一部の規格は2018年(平成30年)11月30日をもって、失効しています。

また J55022(H22)や J55015(H20)も 2020年11月30日に失効となるので、新たに適合試験を行う場合には新規格で試験する必要があります。

 

なおCISPRJ規格は、CISPR規格との整合を図ることを目的にCISPRJ電波雑音委員会によって作成された規格です。

出典:CISPRJ電波雑音委員会

 

参考文献

記事の執筆にあたって参考にしたサイトです。

 

電気用品安全法とEMC(T.Satoさんによる解説)

https://www.emc-ohtama.jp/emc/doc/denan-emc-guide.pdf

別表第十

http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/kaishaku/gijutsukijunkaishaku/beppyoudai10.pdf

別表第十二

http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/kaishaku/gijutsukijunkaishaku/beppyoudai12.pdf

CISPRJ電波雑音委員会

http://www.cisprj.jp/index.html

PSE Information Center

https://www.pse-info.com/

 

おわりに

電気用品安全法について説明しましたが、いかがでしたか?

規格を読み解くことは難しいですが、慣れも重要なので一度原文を読んでみてください。

 

今回は以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

ABOUT ME
エンジャー
EMCやノイズ対策に関する情報発信を日々行っています。 ( iNarte EMC Engineer、第一級陸上無線技術士)

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